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2007/12/04 (Tue) SMストライキ

Rのお陰で、あっさり解離していた私が戻ってきた。

きっかけは、分からない。
無感情な自分に疲れすぎて、もう眠ろうと思っていたら、
Rからメールが来た。
話せないかと連絡が来た。


Rの声は、酔っていて陽気だが、
私は、からっぽなので、ちっとも乗れなかった。
でもRの調子は、いつもどおりだ。
そしてなぜか、その日に限って、
M気のない普通の男性のような話し方をする。
私は、からっぽでない明るい自分を演じた。
空っぽなのにまるで自分がいるかのような演技は、
慣れている。


演技が、演技でなくなったのはいつだったのか。

二時間半、とにかく下ネタで盛り上がり、
Rが送ってきた彼のとんでもない卑猥画像をネタに、
2人でお腹が痛くなるまで、涙目になって笑った。
Rが、思春期に男友達と競争して樹立したという
いかにも体育会系な馬鹿げた「記録」を幾つも話してくれた。
中学生や高校生の男子の逸話は、
本当に馬鹿馬鹿しくて、でも笑える。
SとMではないけれど、奇妙で面白い時間。


Rとは、異性というより友人として気が合う。
裏表ない素直な性格で、理屈っぽくなく、
常に楽しむことと笑いを忘れない精神、
気遣いができる社会性、仕事に向上心を持ち、
社交的で熱中できる趣味を持ち、
子供好きで、学歴とは無関係に頭の回転が速い。
そんなところは、私の好みに適っている。


だが、彼の経歴は私が今まで縁のなかったタイプだ。
彼は、やったことのないスポーツは、ほとんどない。
生粋の体育会系。
私は、剣道を少しかじった程度で、どこをとっても文化系。
最初は、彼のあけすけな性的表現に不愉快さを感じたものだが、
その言葉遣いは私には不愉快だよ、と何度か伝えた後は、
なぜか気にならなくなった。
逆に、体験や環境の違いが、面白いと感じるようになった。

違う部分も大きいが、同じ部分も大きい。
同時に同じことを考えていることが、多い。
面白い、と感じるものが性的なものに留まらず似ている。




子供の頃から父親からのセクハラが日常だったためか、
私はある年齢になるまで、性的なものを嫌悪してきた。
嫌悪するからこそ、性的なものへの関心が高かった。
こんなに苦痛で厭らしい行為や衝動に
人が突き動かされるのは、
根底に何かあるのだ、その理由を突き止めさえすれば、
私は、か弱い被害者としての受動性ではなく、
嫌悪をコントロールできる能動性を手に入れられると思ってきた。


そんな経緯を辿ってきた今の私は、多分、
たまにはこうやって男同士のような感覚で、
普通に下ネタで笑ったり、
性的なことを共有したりする時間が欲しいのだろう。
開放的な性と、閉塞された性、どちらをも往き来していたい。



おかしな関係だ。
私は、RとはSMを放棄しても構わないや、と
大分前から思い始めている。
Rとは、SMで愉しむことはあっても、主従関係にはならない。
恋愛にも発展しない。
不思議と<不倫>という感覚もない。

Rとは、たとえるならば、男同士の友情に似ている。
少なくとも、今はそう思う。



Rが、俺涙出るくらい笑ったー、と言った。
「いいね?一日の最後を笑って終われるのは」
話している間に、アルコールが抜けたRが、どこかしみじみとそう言った。
笑うことの大切さを知るRの存在が、とても愛おしい。
私の存在そのものが素晴らしい、とRは
その日も口癖のように何度も言った。


通話時間は、2時間半。
妻とも一週間でそれほど会話をしないという。
でも仲は悪くないし、彼は父親業もきちんとこなしている。
そんなまともなところを持っている彼が、私には重要だ。
不倫なのに、「愛してる」と言われる関係の方が、
虚飾と欺瞞に満ちていて、
私をどんどん消耗させていったものだ。
自ら不倫し、
俺は家族を守るだなんて言っておきながら、
自分自身の決意を裏切り、
「家族を守る」と言った同じ口で私に、
「愛してる」なんて平気で口にする男は、不要だ。


「実はヘコんでたんだよ。Rが話したいって言うから、
うわーやめたい、て思ってた」と、少し心の内を明かした。
Rは、理由をきいてくれたけど、私は答えなかった。
彼に話す必要はないし、既に私は立ち直っていた。
感じ取ったのか、彼はさらりと私を励ましてくれた。
背負うのも背負われるのも御免だと思っている今の私に、
とても居心地が良い空気だ。



通話を切る前に、同時に「ありがとう」と言った。
イントネーションが違う二つのありがとう、が重なった。
Rは、言葉の抑揚に感情を籠めるのが上手い。
私も、出来るだけ感謝が伝わりますように、と口にする。
互いに少し未練を断ち切り、通話を切った。


どういう作用かは、分からない。
ただ、私が戻ってきた。
明日も頑張れる。




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2007/12/05 04:37 | [ 編集 ]


こんにちは。 

「抑揚の違う二つのイントネーション」という美鳥さんの表現がとても印象に残りました。
「ありがとう」
このたった5文字の中に含まれる想いをお互いに感じあえることはとても素敵なことだと思いました。
そして、最後に貴方がつづった
「明日も頑張れる」
エネルギーを感じました。人の持つ潜在的なエネルギーというものなのでしょうか。
意味不明なことを言ってごめんなさい。
何故か思い出した詩がありました。
清水英雄さんという方の書いた本のメッセージだったと思います。私の好きな詩の一つです。
ここでご紹介させてくださいね。

   一言

ありがとうございます
の一言は
頭を低くし
笑顔を大きくし
腰を低くし
感謝をいっぱいに
手と手をあわせて
合掌する
ありがとうございます
の一言は
からだの形を
変えてしまう


今日も一日感謝のうちに過ごせるといいなと思います。みるくでした。

2007/12/05 11:05 | みるく [ 編集 ]


>>みるくさん 

今朝、久しぶりに外に出ました。
今日は、とてもいいお天気です。
気分が良くて、珍しく朝に更新しました。記事をアップした途端、みるくさんからコメントを頂いてびっくりしました。
みるくさんのコメント、それからお好きな詩を、ありがとうございました。
心から思っていることは、体に表れる、形にあらわれる。そのとおりですね。
コメントを頂く度、パソコンの画面に向かって頭を下げています。思わず、そうなります。
「ありがとう」は、私にとって一切嘘がつけない言葉かもしれません。
一日のスタートを、あたたかい言葉で始められます。
ありがとうございました。

2007/12/05 11:15 | 美鳥 [ 編集 ]


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プロフィール

美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
講演のご依頼ご相談は、当ブログメールフォームからお願い致します。

診断名の有無に関わらず、生き辛さを抱える方々と温かい繋がりを目指しています。ご感想ご意見など、お気軽にどうぞ。お待ちしています。

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