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2009/03/28 (Sat) 悲しみの効用

20090328.jpg

しばらく私事で忙しく、大阪に戻って来たのが昨日のことだ。
パソコンに自由に触れる機会がなく、コメントのお返事も書きそびれている。


文鳥むくに、驚くほどのお悔やみを頂いて、私はとても奇妙な感覚になって、どうお返事していいのか分からなくなった。
最近の私は、良い意味でも悪い意味でも自分を突き放して見ているところがあるらしい。自分自身から遠ざかっているので、他者とも遠ざかってしまったような気がしている。
とても遠い見知らぬ国の人たちと、インターネットで繋がっているような、リアリティのない感覚になっていた。
ブログが書けない理由は、環境が第一にあって、次にこの曖昧さのせいだと思う。私は、私自身が空っぽだと感じる言葉は書けないし、相手が実感できないままには何も書く気になれなかった。

たくさんの心こもったコメントを頂き、ひとつひとつ何度も何度も拝見するうちに、私が感じているより近いところに確かに誰かがいるらしいと気づき始めた。
この感覚は、4ヶ月ブログを休止している間に私が完全には取り戻せずにいる感覚だ。

日々色々なことが起こり続けているし、同時に数え切れない感情や感じ方考え方の変化がある。けれど、うまく言葉にできない。できなかった。


8年半一緒に暮らしてきた愛鳥むくが亡くなって以後、私が泣いた回数は1回で、1?2時間のことだった。
すぐにむくの体を洗ってやって、ドライヤーで乾かしてやり、櫛で羽毛を整えてやり、むくの身体を蝕んだ腫瘍を切り取った。翌日には、埋葬地の実家に戻らねばならないから、老鳥のももをどうやって運ぶか、むくはどうするか、急なことで荷造りや予定の変更などで頭がいっぱいになった。
亡骸を埋葬してやって、はじめて私の務めが完了するのだ、それまでは完遂したことにはならないと思っていたのかもしれない。

翌日には実家に到着した。
実家での私は、いつもとても明るくて、精神疾患を持っているようには見られない。家族のムードメイカーであろうとする私は、変わっていない。
むくの死に一番落ち込んでいるのは、意外にもナーバスな父だった。
むくの亡骸は、私が以前着物地で縫ったランチョンマットを布団がわりに包んで行った。そのまま私の布団の横に並べて、一晩を一緒に過ごした。
その時も、涙は出なかった。

翌日の昼に、埋葬場所に埋めた。
文鳥一羽が入るだけの穴は、スコップを二、三度差し込んだだけで作れてしまう。
1年前に亡くなった、むくの母親きりの横に穴を掘り、庭に咲く花を何色か摘んできて、葉と花びらのベッドを作ってやり、むくを横たえ、まわりに鮮やかなピンク色の花を2つ飾った。むくは、美貌を誇る純白の羽を持つ文鳥だった。亡骸には見えなかった。悲しい葬式にも思えない。花で囲まれたむくは、何かの祝いか、門出を迎えたようにしか見えない。

上から、黄色の花びらを散らし、手で丁寧に土をかけて埋めた。土の上に、墓標代わりに花を置いた。私の仕事が終わった。
むくの文鳥としての仕事も、終わった。


むくの純白の身体の上に土をかけるときも、私は涙は出なかった。悲しいとも思わなかった。

その後数日、実家で過ごす間に、私はWBCにのめりこんで、小説にのめりこみ、ゴスペルのレッスンに出かけ、ケーキを買って思う存分食べ、それなりに生活を楽しんだ。


話は冒頭に戻るが、大阪に戻って来たのは昨日のことだ。
戻って来て気づいたが、鏡に映る私はやつれていて、体調も最悪だった。
戻って来た足で、予約していたカウンセリングに向かったが、実家を離れるのを待っていたかのようなタイミングで解離が悪化し、眩暈や離人感や頭痛と、記憶にない足の怪我で最悪な気分だった。
カウンセリングからいつ家に戻ってきたのか記憶がなく、今日は一日中ベッドで過ごした。

3羽いた文鳥たちは、今1羽ももだけになり、彼は10歳を越える高齢で、両目が見えず数年前から飛ぶことができない。
そのももですら、むくが死んだことを知っている。
今日も、何度もむくの不在を思い出すのか、それとも孤独が迫ってくるのか、悲しい鳴き声をあげる。私はブログを書こうとしたり、家事をこなそうとするが、うまくできない。
むくが出血した時壁に飛び散った血痕は拭ったが、他の箇所はそのままになっている。掃除する気力が出ない。
それでも私は、悲しくはない。涙が出ない。何故だろうと考えても、私は私の為すべきことをするんだと考えがそこに帰結する。


自分自身から遠ざかっているのだと確信したのは、ついさっきのことで、頂いたコメントに返信を書いているときだった。
気づくと私は声をあげて泣いていた。
私は、むくを失くして悲しいらしい。
私は、私がわからなくなっている。
自分が信じる強さの中には、解離性障害がもたらす現実回避を含んでいるらしい。


頂いたコメントに、ひとつひとつお返事を書きたい。
私が、自分を取り戻すために必要なのだ。
私にとって、重要な作業なのだ。
この画面の向こう側、インターネットで繋がる誰かがいなければ叶わない作業なのだ。
大切な存在を失くした悲しみに向き合ってから、はじめて私は再スタートできる。



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おかえりなさい 

私の経験から言うと…何が悲しくさせるって“いないこと”に気付いた時で、あれこれしなきゃいけない時は悲しんでもいられないのかもしれません。哀しむより楽しかった思い出を頭に浮かべて生きる事が供養と思うしかないかな…と。生意気な書き込みでゴメンナサイ。また雑談できる日を待ってます☆

2009/03/29 02:21 | monokuro [ 編集 ]


感情の鈍磨 

美鳥さん、こんにちは。こちらは引っ越しも無事完了し、荷物の後かたづけや転居に伴う手続きに追われています。忙しい日々ですが楽しんでいます。人生を変える(私の場合今回の引っ越し)のは大変だけどやり甲斐があると実感しています。

解離なのか、何なのか、その時その時で違うのだろうけど、いま自分が感じるべき感情がリアルタイムではないのは私も少なからず解る気がします。私は3日ほどずれているようで(その間、考えて解ると言うか)『解る』『感じられる』ようになったほうだなと自分では感じていて、徐々に感覚は狭まってきました。美鳥さんは記憶にない出来事も多々あるようなので、私などは考えもしないほど感じるべき感情が沢山あるのだろうなと思っています。

リアルに自分を感じることが「いい」のか、「悪い」のか、どう言うのが「普通」なのか、よく解りませんが、『自分が自分であることを感じて生きるる』のが、『自分の人生』なんだろうなと思っています。

>この画面の向こう側、インターネットで繋がる誰か

の一人として、美鳥さんのつぶやきや思い、勝手ながら見守らせておりますですよ(^^)。

2009/03/29 12:37 | エコペン [ 編集 ]


 

こんばんわ、そして初めまして美鳥さん。
少し前から何度か美鳥さんの記事を拝見させて頂いていました
いつも記事を読む度に思っていたことがありました
「どうして美鳥さんの文はこうも綺麗な響きなのだろう?」
これから書くことが失礼な事とは重々承知しておりますが、お許しください。
美鳥さんの書かれることは淡白で簡潔な言葉達でした。
飾り過ぎない、あまりにもそのままな言葉達
スラスラと詰ること無く読め、全てを書いているわけで無く一部だけで表しているけれど分かりやすい情景。
初めて出会った表現の仕方。不思議でとても興味深かったです
そして今回の記事で少しわかった気がしました
美鳥さんがどの様な考えを持って言葉を書いていたのか…。
長くなりすぎると申し訳無いので、あまり書けないのですが、美鳥さんが書いていた言葉達の綺麗な響きは美鳥さん自信なのでしょうね
言葉とはどんなに嘘偽りを以って隠し書いても、書いた本人の思い考えは隠し通せません。
本当によく本人が解る不思議なものです…。
これからも何度かちょくちょく見に来させて頂きます。いつも楽しみにしていますよ、お体にはお気をつけて、季節の変わり目辺りは体調を崩しやすいので…。

最後はもう何が書きたいのか言いたいのかわからなくなってしまった上に途中から失礼なことを書き続けて申し訳ありません…。
不快に思われたらどうぞ、消してやって下さい。


2009/03/30 02:48 | 朱憐 [ 編集 ]


>>monokuro姐さんへ 

monokuro姐さん こんばんは
確かに。
バタバタしてないつもりでバタバタしていて、”いないこと”には気づいてなかった。私は私で頑張らなきゃと思って、ゴスペル行ったり何だかんだと頑張っていたけれど、大阪に戻ってきて、本当にいないんだと気づいた時、はじめて悲しさが現実的になってきました。
私と比べようもない程一時期ねぇさんが大変で、そういえばそうだったんだよな、と思いました。
最近、少し精神状態が乱気流状態。良くなったり悪くなったり。
落ち着いたら、雑談しに遊びに行きます。
ねぇさんと、長い付き合いになってきたなぁ。
どうぞこれからもよろしく。

2009/04/01 20:49 | 美鳥 [ 編集 ]


>>エコペンさん 

エコペンさん こんばんは。
引越し、お疲れ様でした~!
私も3度?4度?経験しましたが、引越しとはカオスですね。あと少し片付け、手続き頑張ってください。心の引越し蕎麦を差し上げますw

考えていることは実行に移さない限り考えていることにならない、といつも自分に言い聞かせるようにしています。エコペンさんが実行されたのも、まさにご自身の人生に自分らしい解釈と結論を与える作業だったのではと思いました。
とにかくお疲れさまでした。お体お大事に、体調崩されませんように。

感情に蓋をされている感覚って、ありますね。実感できるまでに時差があるというか。
あの蓋になっているもの、感情に行き着くまでの重なりは何だろうと考えると、直視しては自分が崩壊するのではないかという恐れが作った曖昧な澱みのように思います。
以前は、その澱みに囚われて、その下にある自分自身に気づかず生きていました。下にある自分に気づき、自分の感情を覗き込み、手に取れるようになってきた今、生きている実感が強くなったように思います。これが、離人感というものなんでしょうか。

エコペンさんが書いてくださったこと、同感です。
いいのか悪いのか普通なのか、第三者の裁定は置いておいて、自分自身が自分の感覚にまっすぐ生きようとすることに、価値があるのだと思います。

今だ離人感から脱しきれていないようで、今一ブログを書きづらい状況にいます。精神状態が安定せず、乱気流の中にいるような。
そんな中、こうしてお返事を書ける機会を与えてくださることが有難いです。
応援が心強いです。
いつもありがとうございます。

2009/04/01 22:51 | 美鳥 [ 編集 ]


>>朱憐さんへ 

朱憐さん こんばんは。
はじめまして。
初めてコメントくださったのに、私の精神状態が浮くわ沈むわで、丁寧にお返事を書きたかったので今日まで遅れてしまいました。慎重に書いてくださったので、お返事できず、ご不安にさせてしまったのではと心配です。

私も、少し前から朱憐さんのブログを拝見しています。自分が考えて通った道を思い出したり、また同じ場所に今の私が立っていたり、色んなことを考えながら拝見しています。

私の文章を褒めてくださって、ありがとうございます。
失礼どころか恐縮なくらいです。最近特に色々と変化もあり、文章含め、見直しては憂鬱になっているというのが正直なところです。
そんなふうに感じて頂けることは有難いことです。せめて少しでも何かお伝えできているものがあればと願います。

朱憐さんと同感で、私も文章には、その人となりがどうしても表れると思っています。ブログを2年続けていますが、確信になっています。
嘘や偽りは過度な装飾に感じられるし、余計なものは目くらましのように感じます。
サイドブログは色合いが違うので全く別のスタンスで書いているのですが、こちらのブログでは、出来るだけありのままの私を、と思うと今のスタイルになりました。当初は、もう少し飾ろうとしていたような気がします。日々、自分の内面を言葉にしながら、現実で七転八倒しながら、誰かに迷惑をかけたり助けてもらったりしながら、ようやく今に至ったような。それでも、何かあと数歩及ばない気がしています。
自分を直視することも、言葉に変換することも、本当に難しいですね。
朱憐さんは、読むことや書くことがお好きな人なのかもしれないと読んでいて思います。文字だけの繋がりですが、言葉を大切にされる方と繋がれることは幸いです。

私が住んでいる大阪は、すっかり春です。
桜が今、満開です。
春は、心が上向きになったかと思うと不安定になったり、難しい季節のように思います。
朱憐さんも、お体お大事に。
お気軽にコメント下さい。楽しみにお待ちしています。
声をかけてくださって、本当にありがとうございます。

2009/04/08 21:58 | 美鳥 [ 編集 ]


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プロフィール

美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
講演のご依頼ご相談は、当ブログメールフォームからお願い致します。

診断名の有無に関わらず、生き辛さを抱える方々と温かい繋がりを目指しています。ご感想ご意見など、お気軽にどうぞ。お待ちしています。

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