--/--/-- (--) スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |


2007/12/06 (Thu) さよなら 愛するひとたち

<カウンセリング 2007.11.29>


痛む身体で、カウセリングに向かった。
電車の中で「殺されてたまるか」と
繰り返し叫びながら、カウンセリングルームに向かったから、
変な高揚感があった。
電車の中でパニックを起こすこともなかった。


カウンセリングに30分も遅れてしまった。
着いてから水をもらって、
むくを入れたカゴを出して、水とごはんをあげた。
むくは、苦しそうに肩で息をしていて、
一切食べようとしない。
水だけ、少し飲んだ。
K先生は、むくの様子を見て、
とても心配でしょう、と私に言ったけれど、
私は、それどころではない気持ちだった。


遅れた理由を話した。
数時間前に、弟に暴力を振るわれたこと。
次は絶対に殺すといわれたこと。
彼はやりかねないから、東京の弟に電話して遺言を託したこと。
とりあえず思いつく友人にメールしたこと。


弟は、15歳からの登校拒否から始まり、強迫性障害を患い、
家庭内暴力の時期も経て、今に至る。
彼は、いじめにも遭っていたし、あまり良い友達にも恵まれなかった。
金銭を要求されたり、暴力を受けたり、脅しを受けたりもしていたようだ。
彼が家庭内で暴力を振るい、命令口調で家族と話し、
脅し文句を口にするのは全て、
彼自身がそんな世界しか知らず、生きてきた結果だと考えてきた。
だから、私は彼の理不尽な暴言や暴力、
自己中心的な行動、うまく養われなかった人間性、
それらに怒りを抱きながら、同時に同情を感じていたのも確かだ。

彼の行動は、彼の過去の再現だと思ってきた。
機嫌を損ねて殴られれば、
それは彼自身が過去、機嫌を損ねて誰かに殴られたからだ。
殺す、と言って脅すのは、
彼自身が、誰かに殺すといわれて恐怖に屈し、屈辱を味わったからだ。

人間は、誰かを思い通りにしようとするとき、
自らが過去体験して一番有効だと実感できた方法を選択するものだ。


彼の苦しみの末のものだと思うと、暴力を振るわれても、
私は不自由な彼が、気の毒で仕方なかった。

東京の弟から、兄貴はもう駄目だ、と言われても、
カウンセラーから、危険だから近づかないほうがいい、と言われても、
病院の先生に「家族殺し」の可能性を示唆されても、
私は、彼をあきらめることが出来なかった。


私が彼を理解してやらずに、誰が理解してやれる。
私自身もいじめを受けたし、家族内で孤独だったし、
成績主義の家庭の中で、不安な子供時代を過ごした。
私には、運良く救ってくれる恋人がいたから、今もまだ生きていて、
彼と別れた今も、こうして治療に通えている。
少しずつだけれど、自分を理解できてきている。
でも、彼には誰もいなくて、
両親は信心、信心と馬鹿みたいにそればかりで、
治療もしようとしないし、彼の過去の痛みに目を向けようともしていない。
彼には、全く救いがない。
いまだ一歩も進めず、治療もできない彼に、
私は長く、自分の分身を見るような気持ちだった。


でも、彼が私を殺すというなら、
私は、彼を諦めなければならない。
殺されてやらない。
殺されるなんて、私は御免だ。
殺人なんて、絶対に許さない。
殺すなんて最低の脅し文句も、許せない。
私に「殺す」と言ったなら、それはもう
家族でも身内でも弟でもなく、ただ私にとって敵だ。
私を殺す、殺人者でしかない。
弟を、諦めるしかない。


カウンセリングルームに座っているだけで、
私の身体は痛くて重くて、
でも頭の中は、変にすっきりしていた。
「殺す」と言われたことで、暴力を受けたことで、
逆に私本来の魂が燃えているような気がした。


私は先生に話した。

私の家族は機能不全で、弟を救う手立ては私にはない。
私の身を護ることが一番大事で、
もう私の家族は哀しいけれど、
本当にただの容れものに過ぎないのだ。


私が、何をどうやっても、どれだけ時間を尽くしても、
両親には哀しいことにひとかけらも届かず、
むしろ両親にとって、
私の行為は許しがたい家族への反逆にしか思えない。


長い間、家族に期待してきた。
期待というより、弟への同情と、
何とか同じ心の病気を持った私が助けられないか、
私にまだ出来ることはあるんじゃないかと思ってきた。


未練を断ち切って、家族から離れる決心が出来た。


ここまで、気が遠くなるような時間がかかった。
虐待を受けている段階で家族から離れられたなら、
とても幸いだっただろう。
でも、子供の私に、大人が間違っているとは思いもしなかった。
ましてや、そこらの他人ではない、
自分の実の両親が、祖母が、私をいじめて愉しんでいるなんて、
私は思いたくなかった。
人は、見たいものしか見えない生物だ。
愛のある家族だと思いたかった。
自分は悪い子だから、自分がいい子になれば、
家族は変わってくれると信じたかった。


殺されるかもしれないと本気で思ったとき、私は決心がついた。


新しい世界、私にしか出来ないことをしよう。
愛のない家族ではなく、外の温かい心を持った誰かへ。
血の繋がりではなく、心の繋がりへ。

外には、いろんな人がいるけれど。
温かい人も、冷たい人も、美しい人も、弱い人も、
色んな人がいるだろうけれど。
少なくとも、
私が生きるべき場所は家族の中にはもうない。
哀しくても、それが真実だ。

新しい世界に、踏み出そう。



↓ランキングに参加しています
クリックしてもらえたら とてもうれしいです
         
 a_04.gif にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ

関連記事

治療日記 | comment(4) |


<<イッツ・マイ・ファミリー・ルール/ルール説明 | TOP | ミッフィーの口はペケ>>

comment











管理人のみ閲覧OK


管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2007/12/07 13:26 | [ 編集 ]


>>鍵コメさん 

いつもコメント、ありがとうございます。
あなたと私の経験は、重なる部分が多いようですね。私などより、あなたの方がお子さんを抱えた分、血の滲むような思いで生きてこられたと思います。お話から察するに、あなたが生きて来られたことは尊い奇跡だと思います。生きている限り、勝ちです。被害者よりも、哀れなのは加害者です。
あなたは今の生活を「平和」だとはおっしゃいますが、「幸福」だとは決して言い切りませんね。過ぎ去った過去が、いつまでも悪魔のように自分の中に生き、心と人生を破壊しようとする、その中でもがいてらっしゃるんじゃないでしょうか。
私もいまだ、自傷欲求や、自分さえ死んでしまえば全ては済むのではないか、と考えることがあります。でも、それは私が考えているのではなく、母や父、祖母、弟が考えていることなのです。自分の身の内にはありますが、黒く染み付いた汚れは、自分自身ではなく、本来ならばあなたとは全く関係のない悪なんです。

色々とお話してみたいのですが、コメントですので限られます。また、あなたがおっしゃってくださったように、私も心の病を抱えています。自分と経験が重なるお話は、聴くことに覚悟を要します。フラッシュバックの可能性もあります。私は、覚悟してブログを書いていますが、心の準備があった方が楽ですし、私らしい言葉でお話できると思います。
あなたがおっしゃった<不倫>という言葉、それから<ここでしか話せない>という言葉、それらに私のスタンスをお答えできるだろう記事を、ある方とのコメントのやりとりをきっかけに、偶然今書いているところです。
ここでしか書けないことを書いていただけること、とても光栄なことです。私は自分のために書いていますが、常に誰かの鏡でいたいと思っているからです。あなたが私を前にして、ご自身を映され、自分の心がよく見えた、とおっしゃっていただけるなら嬉しいのです。
これは、提案なのですが、私は当初、プライベートモードで記事を書いていました。設定されたパスワードを入れなければ読めないブログです。もし、あなたがそういった形で私に語りたいとおっしゃってくださっている気持ちを、記事にして頂けるのでしたら、私もあなたのお話を状態が良いときに聴きに行けると思います。いかがでしょうか。
勇気がないときは、一歩ずつで構わないと思います。私が出来ることは、お手伝いさせていただきたいです。けれど私が出来ないこともあります。あなたも、恐る恐る私に話してくださっています。互いに、無理のない、余計な気遣いのいらない最も最適な距離で、お話してみませんか。

2007/12/07 14:27 | 美鳥 [ 編集 ]


管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2007/12/07 20:36 | [ 編集 ]


>>鍵コメさん 

謝るなんて、とんでもないことです。たくさん書いて頂いて、ありがとうございます。感謝します。書くことは思い出すことですから、ここに書き込んでいただくのも苦しい作業だったのでは、と心配です。
あなたと出会えて良かったです。
ブログの世界ではありますが、お互い良い出会いになれば、と願っています。
遊びに行きます。呼んでください。
行き詰ったとき、ふらっと気が向いたときなど、いつでも気軽にまたどうぞ。
お返事、ありがとうございました。

2007/12/07 20:45 | 美鳥 [ 編集 ]


| TOP |

プロフィール

美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
講演のご依頼ご相談は、当ブログメールフォームからお願い致します。

診断名の有無に関わらず、生き辛さを抱える方々と温かい繋がりを目指しています。ご感想ご意見など、お気軽にどうぞ。お待ちしています。

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

QRコード

QR

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード

メールフォーム 

お気軽にメールください。返信までお時間頂く場合があります。

名前:
メール:
件名:
本文:


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。