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2007/12/26 (Wed) 記憶の産声

私には、昔の記憶がほとんどない。
覚えているのは、ずっと前からそうだったということだ。
親しい友達は出来るのに、クラス替えすると、
なぜか誰といつから友達だったのか、いつも忘れていて、
友達に驚かれていた。


母親から、私の子供時代の話を聞いた。
私は、小学生の頃から本が大好きで、
学校から自宅まで、徒歩3分のところを、
本を読みながら1時間でも2時間でもかけて帰ってきた。
帰って来ると、そのまま二階の自室に上がり、
母が見に行くと、ランドセルを背負ったまま、
立ったまま、夢中で本を読んでいたらしい。
夜、寝る時間になっても本を離さず、
懐中電灯を布団の中に持ち込んで、こっそり読んでいたという。


私は、言われてみれば、そんなことがあったかもしれない、と思う。
佐藤さとるをはじめ、江戸川乱歩、松谷みよこ、椋鳩十、
外国文学、日本文学、世界中の文学全集、図鑑、寓話、絵本、歴史、
How to本、手芸、料理、父の本、母の本、片っ端から本を読んだ。
不思議と読んだ本の記憶だけは、残っている。
その頃の私は、本の世界に住んでいたのだろう。


記憶喪失の人間は、性格まで変わるというが、分かる気がする。
記憶が蘇ったり消えたりする私は、全く自分の人格が定まらない。


最近知り合ったある方に、
私の抱える解離性人格障害の症状について話した。
自分の名前や体が、自分のものだと思ったことはないし、
だから名前は、私にとって意味がないんです、
自分の性格も良く分からないし、人格が一定しません、
というようなことを話した。

すると、少し考えてから、知人は私に、
「じゃあ、他の人になりすますの?」
と、訊いた。
多分、それが健常な自己像を持つ人の捉え方だ。
でも、「なりすます」という言葉は、私に奇妙に響いた。

なりすますなんて、できないからだ。
なりすますことが出来るのは、
自分があって初めて出来る芸当だからだ。
その時は、感覚がまるで違うことにカルチャーショックを受け、
なんだかうまく伝えられなかった。
知人も戸惑っていたし、私も戸惑った。


偶然、人格障害と闘っている方のブログを読んだ。
「つらい」「とにかく症状がつらいんです」「治りたい」
そう書いてあった。
私は、はっとなった。

そうか、私もあのとき、症状を話した後でちゃんと、
「とにかくつらいんです」と言えばよかったのだ。
実際、辛くて辛くて、
人格が定まらないまま生きていて意味あるのかな、と思うことがある。

「つらい」とか「苦しい」という語彙の存在が、私の中ではとても希薄だ。
「つらい」「苦しい」「痛い」「悲しい」などの言葉を、あまり思いつかない。
思いついても、人に伝えようとしない。
体を壊しても、病院嫌い、薬嫌いな両親の方針で、
手当てされることが少なかったからだろうか。
そういえば、ふと思い出したが、
子供の頃熱を出すと母が子供の看病に時間を取られるので、
母さえいれば良い父から、風邪を引いたり怪我をすると、よく怒鳴られた。


つらい、苦しい、痛い、記憶が消える、光が眩しい、気を失いそう、
発作を起こしそう、不安、怖い、自分がずれる、手が震える、息ができない。
もっと、その場で言うようにカウンセラーにも言われた。
習慣づけなければ、今の私では人に病気の理解を求めることはできない。
まず、自分を理解して、人に伝える努力をしよう。
昔の自分は分からなくても、今、この瞬間の記憶なら、ある。


私は、辛い。
人格障害もパニック障害も強迫性障害も、鬱も、
対人恐怖も、睡眠障害も辛い。

辛いです。



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『普通にできる人には、普通にできない人の気持ちは分からない』“普通”って基準は人によって様々だとは思いますが、私は自分が苦しい時によくそう考えていました。でも美鳥さんが『辛い』と思う時に言えなかった言葉が、たとえブログでも、外に向かって『辛い』と言えることが良いことに思いました。自覚なしに辛い状態から抜けるのはとても難しいですからね。私自身何を悩んでいるんだかここへ来て気付き楽になる時があったりします。…もうじき年もかわりますね。お互い良い年を迎えられますように。

2007/12/27 05:10 | monokuro [ 編集 ]


 

おはようございます。
いろいろな思い、お辛さ、お気持ちお察しいたします。
>まず、自分を理解して、人に伝える努力をしよう
はっしました。ボクは自分を理解する努力を欠けていたように思います。現状を把握しておくことは大事なことですね。また、人に伝える努力ってのも避けてきたと思います。病気のこと話すのはしんどいって逃げてたと思います。さいきんはうつのことも理解してくださるような感じになってきてますので、きちんと自分のことを伝えよう、そう思いました。

2007/12/27 07:26 | Kei [ 編集 ]


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2007/12/27 07:44 | [ 編集 ]


>>monokuroさん 

monokuroさん こんにちは。
いつもコメント、ありがとうございます。

「辛い」とか「病気です」とか「普通ではない」と言うことは、甘えなんじゃないか、と長年思ってきました。でも、甘えでも何も、まず自分自身がそれを認めなければ、先に進めない難しさを実感しています。
認めることで、醜く不幸比べをしていた過去の自分が消えました。不思議と、私以上に苦しんでいる方、また一見些細に思える方の苦しみにも、目が向けられるようになった気がします。心は、不思議です。
心の病、悩みは、勇気を出して自分自身と外へ向かい「辛い」と言うことが、まず最初の一歩なのかもしれないと思いました。
monokuroさんも、同じことを感じられているんですね。勇気付けられます。自覚なしに辛い状態から抜けるのは、本当に難しいことですね。
言われてみれば、今年があと数日だと気付きました。
お互い、良い年を迎えましょう。

今日のイベント、頑張ってください。蔭ながら、応援しております(笑)

2007/12/27 11:28 | 美鳥 [ 編集 ]


>>Keiさん 

Keiさん こんにちは。
コメント、ありがとうございます。

奥様は、少し回復されましたでしょうか。熱が高かったようなので、心配しております。

温かい言葉、ありがとうございます。
病気のことを語るのは、とてもしんどいことですね。よく思います。病気とは関係のない、些細な日常を綴ることも、しんどかったり。そんな中、Keiさんの思いやり溢れる生活のご様子に、いつも私は自分が拒否しようと思っているものの大切さを気付かせて頂いています。夫婦で支えあい、思いやりを保ち、行動してらっしゃるKeiさんのブログ、私にとって大切な存在です。いつも、ありがとうごいます。
テレビなどで「鬱」について語られることも増えたので、一見社会に理解が広がったような気がしますが、周囲に「鬱です」と言ったときの反応は、経験されたことのない方には、いまだやはり衝撃的で接し方に困る病のようです。
個人のブログやHPが増え、当事者の声が聞こえるようになり、当事者同士、理解しあえたり、支えあえたり出来る環境が作られたこと、とても大きな進歩だと思っています。
しかし、鬱と自閉症を混同されている方が多くいらっしゃったり、神経症と精神病の区別を知らない方も、いまだ多いようです。
精神科、心療内科などに通院しているというだけで、会話が途切れたり、を何度も経験してきました。
心の病への理解が、もっと広がれば、と毎日願っています。
こちらこそ、いつも大切な気付きを頂いています。
ありがとうございます。
Keiさんも、どうぞ風邪など引かれないよう、ご自愛ください。

2007/12/27 11:41 | 美鳥 [ 編集 ]


 

わたしも辛いですね。。。

パチンコ、スロットの件もそうですし、就職もそうですし。
いろいろな考えだけがグルグルと先行します。
焦りと自己嫌悪。。。

「自分を理解して、人に伝える努力」

難しいですけど、大事なことですよね。
自分を理解しているつもりでも理解してないです。
吐き出そうとしても吐き出せてないですから。。。
難しい。。。

2007/12/27 11:45 | Yorke [ 編集 ]


>>鍵コメさん 

コメント、ありがとうございます。
あなたのブログを、以前から拝見していましたが、自身の経験と重なる部分が多く、フラッシュバックを用心して少しずつしか拝見できていません。
それでも、だからこそ、書いてらっしゃるあなたに、とても勇気付けられてきました。
私を尊い存在だとおっしゃってくださいましたが、こちらこそ、あなたは尊い存在です。
きっかけを与えてくださり、本当に感謝致します。
リンク、よろしくお願い致します。
あなたと言葉を交わせることが、嬉しいです。
コメント、ありがとうございました。

2007/12/27 11:47 | 美鳥 [ 編集 ]


>>Yorkeさん 

Yorkeさん コメントありがとうございます。
自分を理解すること、本当に難しいですね。毎週カウンセリングに通っていても、記事を書くときに考えているようでも、まだまだ分からない自分自身の心の複雑さに悩みます。

>焦りと自己嫌悪
嫌な感覚ですよね。
特にお金のことに関しては、この感覚から逃れられず、逃れれば生きていけない、という袋小路な状態に追い込まれ、私も意味なく絶叫したくなった時が何度もありました。実際、うわああ!とか何度叫んだことか(笑)
焦らず、確実に脱する日がYorkeさんに訪れますように、お祈りしています。
Yorkeさんのブログが更新される度、禁パチスロ○日目という数字が増えていくのを見ては、がんばれ、がんばれ、と心の中で応援しています。
鬱の方にがんばれと言ってはいけない、というのが世の定説になりつつあるようですが、やっぱり、がんばれ、という言葉が、私の気持ちに一番添っています。
応援しています。
いつも来て頂いて、本当にありがとうございます。

2007/12/27 11:55 | 美鳥 [ 編集 ]


 

美鳥さん、こんにちは。
美鳥さんの「辛い」という声が、美鳥さんに届いてきているんだな、と感じました。
心って、難しいですね。感情を抑圧したり、聞こえないふりをしていると、どんどん聞こえなくなっていってしまうし…。(聞こえないだけでなくなったわけではないから、どこかで歪みが出たりして。)
私も、自分の素直な心の声を聞き取れるようになれればいいなと思います。

2007/12/27 18:15 | hima(ひまわり) [ 編集 ]


>>hima(ひまわり)さん 

himaちゃん こんばんは。

心の病気になる方の多くは、私も含めて、「辛い」とか「休みたい」という言葉のかわりに「頑張りが足りない」とか「休んでる暇はない」「甘えだ」という気持ちを常に持とうとする傾向があるようです。
かといって、自分の気持ちを自分でありのまま受け入れるのは、かなりしんどいことですね。
自分はまだ元気、まだやれる、と思っていた方が、一見社会では、やっていきやすいですから。それは、決して長続きはしない方法で、いつか破綻するんですが、でも心の声を無視してしまう。
休みながら、自分の声を聞きながら、何とか生きていけないか、と私も模索しているところです。
やっと、「辛い」と言ってみよう、と思いました。
初歩すぎて、すみません(笑)
いつも来てくださって、ありがとうございます。

2007/12/27 20:56 | 美鳥 [ 編集 ]


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プロフィール

美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
講演のご依頼ご相談は、当ブログメールフォームからお願い致します。

診断名の有無に関わらず、生き辛さを抱える方々と温かい繋がりを目指しています。ご感想ご意見など、お気軽にどうぞ。お待ちしています。

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