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2008/10/22 (Wed) 蝋燭人間 ? 解離性障害 ?

◇もぐらたたき ? 解離性障害・睡眠障害・他 ?の続きです
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20081022.jpg

<解離>という人間の仕組みは、実によく出来ている。
直面しがたい事実を前にすると発動する防御本能の成せる業。
しかし、この本能が生育歴によって機能過多が常態化されたものを<解離性障害>というのだろう。
この障害が何から私を護ってくれているのか不明だが、この障害のせいで私が何を失っているかも不明だ。私は、私が分からない。


分からないなりに精一杯一日を生きてやろうとすると、自動的に自分の状態が疎かになる。

その日の夜になって、限界が来た。
何となく「疲れている」と感じ始めた頃だった。頓服を飲むべきか迷っていたから、多分いつもの呼吸困難か、パニック障害の予期不安か、難聴か、何かに襲われていたのだと思う。
けれど自分から<離れている>私には、疲労を疲労として自覚できなかった。


Hと電話で話した。そのときは、まだ元気だった。多少疲れている気がしたけれど、まだ頑張れると思った。料理するからまた後で、と電話を切った。

ブログを通じて知り合った友達から電話がかかってきた。
丁度、役所での手続きについて教えてもらいたいことがあって、有難かった。
何でも訊いてと快く言ってくれる友達に、思いつくまま質問した。訊きたいことは山ほどあった。思えば、それだけ私が手続きについて山ほど不安を抱えていたことの裏返しでもあったのだと思う。

私の調子が突然悪くなったのは、会話の最中だった。

彼女と具体的に今の自分について話していると、現実が全く違って見え始めた。
解離で私が見ている現実は、多分不安や恐怖が取り除かれた不自然な世界だ。
友達が言うには、私は何度も入院してておかしくないし、命を護るために入院すべきだと思ったことが今まで何度もあるんだよ、と言った。
私にとって、今の状態はこれまでに比べればさほど悪い状態ではないと思っていた。数年前の死体と何ら変わりなく他殺、自殺欲求だけが欲望だった頃に比べれば、今の私は随分まともに生きられている。しかし、友達から言われると、そうなのか!?と衝撃を受けた。
私は自分がよく分からないから、なぜ今自分が「入院したい」と思うのかが分からない。
脳内に指令だけが下る。理由は私はいつも知らない。

手続きのことなど具体的に教えて欲しかったことを聞いたり、現状を話したり、外出介護のヘルパーのことを訊ねたり、そして実家のことを話していると、突然暗転した。


目の前が真っ暗になって音が聞えなくなったと思ったら、そのまま7?8メートル真下に落下した。自分の体がどこにあるか、全くわからなくなった。
意識の内側の床底が抜けたと表現すればいいのか、真下にある真っ黒な穴に吸い込まれるように一瞬で自分が消えた。
蝋燭の火が、音もなくふっと消えるのに似ていた。あまりにもあっけない。
その瞬間、珍しく恐怖を感じた。自分の体がどこにあるのか全く分からないから、意識を掴めない。あまりにも自分までが遠く、どっちの方向に体があるのかすら分からない真っ黒な世界だった。


自分の意識がどこにあるか全くわからなくなったから、戻ってきたときに「交代された」と思った。あんなに数メートル真下に吸い込まれるように落ちたことは、今までなかった。

しばらく内側と外側が同時に見えていた。内側の真っ暗闇を眺めた。底がないんだなぁと思った。真っ暗で何もない。何もないのか、見えないだけなのか。


時々意識が回復する。
まだ携帯電話を握っていたから、気絶しているわけではないのだと分かった。
電話口から彼女の声が聞えるが、うまく喋れなくて、また暗闇に落下した。
<7?8メートル>というのは、体感としてそれくらいの距離があるからだ。底はないのだが、ふっと吸い込まれる穴ぐらが意識の7?8メートル下に存在している。いつも不思議なのだが、そこまでは遠近感がある。体感する落下距離と、視覚で捉える落下距離とは異なる。

何度も戻ってきては落下するを繰り返した。


心配しながらも、落ち着いて対処してくれる友達の声が時々聞えてきた。
「大丈夫だからね」とか、「横になりなさい」と言ってくれる声を覚えている。
聞えてくる言葉が、私をおかしくした。
正体不明の怒りや憎しみが湧いてきて、喋れなくなった私は、それを伝えることすら出来なかった。
「私に優しくするな」「私を労わるな」「私のことを心配するな」「私は一人で生きられる」
そんな反射的な感情が抑えられず、真っ黒な世界で体もないのに私は暴れまわった。
心から心配してくれていることが分かるのに、理屈と感情が真っ二つに分離する。
思えば、私がN氏と一緒にいて最も派手な怒りや絶望や自傷欲求や拒絶を抱いて暴れたのも、切腹しようとしたのも、泣き喚いたのも、「私に優しくするな」という怒りが引き金だった。


その後は、よく分からない。
Hからメールが来たから、またよく喋れないときの箇条書きみたいなメールを送っていた。
うまく説明できたのか分からないが、説明なしに状況を理解してくれたのだと思う。

気がつくと眠っていた。
リアルな母親の夢を見た。
明らかに母性を拒絶する私の心をうつしとったままの夢だった。

数時間で目が覚めた。その後、全く眠れなくなった。
世界が何もかも色を変えたように見えた。
この世は絶望の海に沈んでしまった。

毎日ぼんやり自覚していたよりも現実ははるかに大変で、私の症状は自分で思うより重いのかもしれない。そう考えれば、カウンセラーが心配したり、友達が心配したり、私はどうということはない時でも医者に外出するなとか、休めと言われることにも辻褄が合う。

確かに、現に何もできてないし、最近まっすぐ歩くことが出来ない。
突発性難聴のせいだ。聞えなくなると三半規管の異常の影響で、平衡感覚も失う。
歩けば何かにぶつかったり倒れたり、つかまり立ちするが、倒れても今のところまた起きて生活している。
単純に考えれば、これは無理をしているということだろう。


解離性障害を抱えながら諸々の症状や、まして過去と向き合うなど、難しいことだと理屈でいつも考えるが、実際は、しいとかいうレベルじゃない、と感じた。

現実が、途端にクリアに見えてくると、私は蝋燭の炎のように消えてしまう。
しかし現実を生きなければならない。
役所へ行って何が何でも手続きを終えなければならない。既に2ヶ月が徒然と過ぎてしまい、私は窮状に立たされつつある。
相談に乗ってくれる友達がいて、私は幸運だ。
しかし、相談するということは、普段解離することで不安や恐怖を麻痺させている自分を自覚することに繋がる。避けて通れない。
かといって、近づけば<私>という人格が消えてしまう。
誰もいなくなった私の意識や体は、どうなるのだろう。
今回は戻って来れても、次はどうなるのだろう。
あの真っ黒な穴に吸い込まれて、誰が助けてくれるのだろう。私にしか見えない内側に、私以外の誰が手を差し出してくれるだろう。誰もいない。

いるとしたら<あや>だ。
私は、再び幼児退行しなければ生きていけないのだろうか。
解離が防御本能だとするならば、私は私という人格を護るべきなのではなく、<あや>に預けるべきなのだろうか。
私は<母性>と相性が悪く、<あや>は母性の塊のような男性から生まれたので、甘やかされること頼ることに慣れている。


全く自分が分からなくなった。
ただ次いつあの真っ黒な断崖絶壁にふっと落とされるのだろうかと思うと、どこでもいいから掴んでいたい。けれど、どこにも掴む場所はない。
私の意識は無力で、手離しで断崖絶壁に立っている。
そういう場所なのだと理解しなければ、私は人格を保つことに失敗するかもしれない。
初めて<死>の恐怖を感じた。(続きます)


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美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
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