--/--/-- (--) スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |


2007/10/27 (Sat) 祖母の思い出

二年前に、祖母を末期癌で看取るまで、
とてもお世話になった在宅ホスピスの活動をしている
先生の講座に母と出向いた。

死に方は、生き方でもある。
祖母は、癌を告知されてから死ぬまでの数年、
その生き方をもって、私たち家族に大切なことを教えてくれた。
祖母を自宅で看取ることが出来て、本当に良かった。
いつか、祖母が死ぬまでの記録を、写真と共に一冊の本にしたいと思う。
癌と戦っている人、癌患者を家族に持つ人、家族を見送った人、
様々な人に見てもらえるように。


夕方から、「マヤ・インカ・アステカ展」へ出かけた。
世界史が好きで、色々な文明を見てきたけれど、
これほど予想外に度肝を抜く文明というのは初めてだ。
人間の血を求める神々のために、王から奴隷までもが
体を傷つけ、血を流すことを習慣としていたようだ。
死んでも生前と変わらないスタイルで生活をしていたとか、
ミイラを製造していたエジプトとは、また全く違った宗教観、死生観だ。
中国の纏足に似た人体改造、出血での酩酊感を味わう習慣等、
昔も現代も、人間の発想、思考回路というものは、さほど変わりないらしい。
と、SMの世界と比較して考えた私の頭は、
一体どうなっているのか。


帰りは、ブランドが立ち並ぶ通りを歩いて、ウィンドウショッピング。
ヴィトンのバッグ、可愛すぎる。
ガラスケースの中の、新作の靴を覗き込んでいたら、母が隣で
「おばあちゃん、死ぬ1ヶ月前でも、
ヴィトンのバッグ買いに行くって言ってきかなかったのよ」
と、おかしそうに言った。
祖母は、肺癌で81歳で亡くなったが、
痛みで寝返りさえ打てなくなっても、
どれだけ痩せても、朦朧としても、
死ぬまでお洒落を忘れたことがなかった。
私のヴィトン好きは、一部祖母の影響だ。


祖母が亡くなって、遺品を整理しているとき、
亡くなる直前に届いた通販のカタログを見つけた。
目が高い祖母が好みそうな上質の赤いバッグに、
大きな丸印がついていた。
「ベッドの上で動けなくて出かける予定も気力もないのに、
80過ぎてこんな赤いバッグ買って、どうする気だったんだろう」
母が、呆れ半分笑った。
ああ、祖母は祖母らしく生きて死ねたんだ、と思ったものだ。


祖母は、祖母の衣服の中から私たちが選んだ服を身に着けて棺に入った。
上質なレースの赤い下着を身につけ、
息子から贈られた、お気に入りの数十万のスーツを着て、
私たちに施された化粧をし、
生涯愛用した香水をまとい、棺の中で微笑んでいた。


祖母が歩いたルイ・ヴィトン前の道を、母と歩く。
風が強くて、飛ばされそうなマフラーを、片手で押さえて歩いた。

時間は、風みたいに吹き過ぎて行く。





ランキングに参加しています
クリックしてもらえたら とてもうれしいです
         
 a_04.gif にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ



関連記事

| comment(1) |


<<drag | TOP | コイン2枚の自己投資>>

comment











管理人のみ閲覧OK


管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2007/12/02 00:51 | [ 編集 ]


| TOP |

プロフィール

美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
講演のご依頼ご相談は、当ブログメールフォームからお願い致します。

診断名の有無に関わらず、生き辛さを抱える方々と温かい繋がりを目指しています。ご感想ご意見など、お気軽にどうぞ。お待ちしています。

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

QRコード

QR

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード

メールフォーム 

お気軽にメールください。返信までお時間頂く場合があります。

名前:
メール:
件名:
本文:


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。