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2008/06/26 (Thu) 9枚の葉っぱ

<カウンセリング 2008.6.12>


毎週行っているカウンセリングだが、行きたくない日の方が遥かに多い。
12日は、まさにそんな日だった。
5月末にカウンセリングルームで倒れて過呼吸起こし痙攣起こし、解離したかと思えば、ボーダーの症状にやられっぱなしで泣き喚いたり、廊下で暴れたりした。しっぺ返しも喰らい、倒れたときにテーブルと床で二度、頭にたんこぶを作った。顔も髪も服も、ぐしゃぐしゃになった。

そんな前回のあとで行けるわけがない。当分行く気もなかった。その次の回は休んだ。そのまま行きたくなかったから、予約は入れなかった。
記憶では、そうだ。
しかし、こんなときほど行かねばならないのだと思いなおし電話した。
予約は、既に入っていた。先生に、話したでしょう?と訊かれたが、まるで記憶がない。
予約が入っている以上、いくしかなかった。電話で謝罪できるだけは先生に謝った。植木鉢を蹴り倒した覚えがあるから「何か破壊しませんでしたか?」と婉曲に訊ねたけれど「なにも」という答えだった。
とにかく行かなくてはならない。ここはきっと、逃げてはならないところだ。そして、逃げれば何かしら次へのステップへの手がかりを掴み損ねてしまう。

6月12日、当ルームで倒れて以来の初回のカウンセリング。
あれは何ですか?と呼吸困難について訊ねると、過呼吸だといわれた。一人でもがいていると、一体これは何だ?私はどうなっているんだ?と思うばかりで、客観視できないから不明だったのだ。
先生が「ビニール袋を持ってこようか?」N氏も「ビニール袋を持ってこようか?」と言っていたのは、そんな理由だったのだ。
けれど、私はビニール袋が怖いと先生に伝えた。
何か閉じ込められて窒息して、二度と出てこれない気がするのだ。どんなに小さなビニール袋でも同じだ。パニック障害にしても、呼吸系に来る。そのせいか、呼吸に作用する何も私は施したくないんだと思う。


私は、そしらぬ顔で普段の話などしたかったのが、先生が前回のことを触れてきた。どういう気持ちだったのか?と訊かれたと思う。
途端、激しく気分が悪くなった。そういえば、待合室で自分の番が来るまで待っているだけでも私は吐きそうになっていた。

意識が遠のく。遠のく。
先生が何か言ってるけど、聞こえなくなった。
聞こえてるけど意味が分からないというより、どうでもよくなった。
先生がいる部屋が遠い。それより近くに、暗がりがあった。薄暗い暗がりだ。向こう側は見えない。
しんどい。眩しくて眩暈がする。意識が飛ぶ。体が崩れそう。重い。鉛みたいに思い。何とか張っている糸がぷつんぷつんと音を立てて切れそうになる。
ああ、まずいなぁと、こんなとき意識も感情もはっきりしない。


気がつくと、私は自分の身体から離れていた。後ろ側に2,30センチずれていた。
1,2,3,4・・・ と声が聞こえる。
椅子の隣に置かれた観葉植物の葉を数えている。
後ろから、私はそれを見ていた。目で見ていたんじゃない。何といえばいいのか、私の視覚は半分は恐らく現実の観葉植物を眺め、同時に半分が私の内側、薄暗い何もない自分がいる場所を見ている。
数えている者は、葉を9枚まで数える。

一枝に9枚。
あれ?あっちのは8枚だ。
おもしろい。こっちのはいくつだろう。

1,2,3,4,5・・・9

数え続けている。
楽しそうだ。誰が楽しいんだ。何が楽しいんだ。何でここにいる?
無邪気な楽しさだけが、暗がりに立たされた私に伝わってくる。
私は、どちらを向いているのか分からない。
数えている者と背中合わせに立っているように感じる。それがいつもだ。
私と彼女の背中はくっついていて、赤の他人なのに癒着しているのだ。

けれど、この日は違った。
私の中に、楽しげな感情が流れ込んでくる。けれど、背中合わせじゃない。
数十センチ私はずれている。癒着していない。
私は、思った。
葉を数えている場合じゃない。ここはカウンセリングルームだ。
先生がいる。これはまずい。これだけはまずい。
そんな思いも、薄暗い場では、ぼんやりとしか知覚できない。

そのうち、数えているだけでは飽きてきた者が観葉植物の葉を折り取ろうとした。
そこで私は、我に帰った。
それは駄目だと強烈に思った。前回のここでの失敗を思い出した。ここで迷惑をかけるわけにはいかない。


気がついたら、全然元に戻っていて、先生を相手に旅行計画の話なんてしてた。
私は、元気だった。
何もなかったのだと思うことにした。
先生も触れないから、ちょっと私が休憩したくらいに思っていればいいと思った。
何分なのか何十分なのか、時間の感覚が分からなかったが、時計を見てみれば、長針が極端に動いているわけではない。

今後の計画を話したり、もう前回のことには触れずにカウンセリングルームを後にした。
何も考えたくなかった。
私に意識が戻ってきて、確かな足取りで街を歩けるなら、それでよかった。
灰色の空から、ぽつぽつと雨が降り出して、蒸し暑い空気で肌に服が張り付いた。
全部振り払って地下道を歩いた。
何を見ても、ふわふわと上の空だった。
上の空の自分も振り切って、頓服を二つ齧って地下鉄で帰路に着いた。


(カウンセリングの記録 2008.6.19に続きます)


関連記事(前々回のカウンセリングの記録)
◇這いずる獣
◇あやとやらは何やってんだよ


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別の人格か? 

葉っぱを数えてる間、楽しいという感情が
流れ込んできた・・でも、自分じゃないんだね。
無邪気な子供のような感じだな~と読んでて
思った。別人格かな。あまり人格を作りだしたく
ないかもしれないから、書かない方がよかったか。
カウンセリングを受けていて、どう?
必要なことだと自分で思えてるかな。
私は素人だから、何も気の利いたこともできず
コメントも書けずなんだけど、1人の人として
美鳥ちゃんと向き合ってるつもりなんだ。
病気だからじゃなく、1人の個人の人としてだよ。

2008/06/27 00:18 | あおぞら [ 編集 ]


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2008/06/28 07:53 | [ 編集 ]


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美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
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診断名の有無に関わらず、生き辛さを抱える方々と温かい繋がりを目指しています。ご感想ご意見など、お気軽にどうぞ。お待ちしています。

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