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2008/06/20 (Fri) 遺書の宛先

今朝、病院へ行ってきた。
行こうというより、行かなければと思って行った。
予約時間通りに行ったけれど案の定待ち時間は1時間ほどかかった。
その間に、私はとことんぐったりした。
頭痛が酷くて、椅子に座っているのも苦痛だ。呼吸が出来ない。かといって席を離れるわけにもいかず、名前が呼ばれるまで屍のように、ただひたすら目を閉じて椅子に座り壁にもたれていた。

名前を呼ばれたときには意識が飛んでいて、何度か呼ばれて席を立った。
自分の足で歩いている感覚がなく、ぼんやりした。
例の解離が酷い状態で、何もかも眩しくて目が開けていられない。意識を保っていることが苦痛だ。吐き気と頭痛が酷かった。医者に「ベッドで寝たほうがいい」と言われたが断った。
とにかく今日来た目的を果たさなければ、1時間待った甲斐もない。
何を話したのかは、もうおぼろげだ。
先週のカウンセリング中に、私と交代して観葉植物の葉っぱの数を楽しげに数えていた人格のことを話した。医者が何か言ったが、よく聞こえない。朦朧とした。荷物を取り落としたらしく看護婦が駆け寄ってきたのが見えた。体の神経がプツリプツリと途切れる。自由がきかない腕をとって無理やり血圧を測られた。
足の自傷の手当てをすると、やはり言われた。見ようとするから固く断った。そのために私は、絆創膏を足に貼り付けて隠せる傷は全部隠して出かけたのだ。
自分で切ったものを、人様の手を煩わせて手当てしてもらうことが、私はどうしても我慢できない。甘えている気がして許せない。
手当てなど、どうでもいい。そんなことより、こうして私が成し遂げたいことがあったとき、それを阻む人間、それは私の体に違いないのだろうが、私の足を切ったり意識を奪ったり時間を奪ったり、体の自由を奪う者が許せない。犯人を捜して欲しい。止めて欲しい。それだけが、私が医者に望むことだ。

医者が言った言葉で唯一覚えているのは「余程、最近無理されたか、とても辛いことがあったんですね」だった。
分からない。無理しなきゃ何もできないが、無理をしている気もない。頑張っているだけだ。
辛いことがあったのか分からない。ただ、足が切られていて、それを腹立たしく思いながら、昨日は自分で鋏でその傷を更に切ろうとした。
文房具用の鋏なんて何の役にも立たず、太腿の切り傷の周囲に、無意味なあざが残っただけだった。

気がついたら診察室で倒れていて、看護婦に抱えられてベッドに運ばれた。
意識が朦朧として頭痛が酷く、呼吸も出来なくて体の統制もきかず、糸が切れた人形みたいだった。僅かに残った神経の糸のせいなのか、痙攣が止まらなかった。生きているのが嫌で泣いた。なぜ生きていなくちゃいけないんだろうと思った。いつまでこんなことが続くんだろうと思った。
私の中に棲む他人の存在を思うと吐き気がした。闘っても闘っても勝てない。

痙攣が治まってから、財布に入れてある頓服をガリガリ齧った。薄い水色の無機質なカーテン一枚で隔離された向こうで、色んな患者と看護婦と医者の声が聞こえる。
私は心の中で遺書を書いた。
こんなときに真っ先に思いつくのは、一番大切な人宛に自動的に書くものだと知った。
私は生きていけませんが、あなたは何が何でも長生きしてください、と心に書いた。
それから、遺書なんて下らない、死にゆくものが生きているものに手前勝手な言葉を遺すなんて悪業だと考えていたことを、ぼんやり思い出した。

頭までシーツをかぶって泣き続けた。全部悲しいことは流した、と思って眠りにつこうとしたら、子供時代の虐待がフラッシュバックして、恐怖で泣いた。
家に帰りたくなかった。
見知らぬ患者たちと、看護婦と医者と受付嬢の声。何人もが忙しく行きかう足音。全てが安心できた。部屋に戻れば私は一人だ。ここにいれば、誰かがいる。気配だけでも感じられる。
一人であの部屋で眠るより、せめて1時間でもいいから、ここで安心して眠りたいと思った。
そのまま何時間過ぎたのか、ふいに看護婦に起こされた。
診療時間が終わりましたよ、と帰宅を促された。私の様子を見て、タクシーを呼びましょうかと言われたけれど、齧った頓服が効いていて、自分で帰れますと答えた。

帰りは買い物をして帰った。せめて何か食べなければと思って、何も食べたくないけれど買った。欲しかったシュシュも買った。100円也。探せばあると思った。
自殺願望というものとも違う。漠然とした、生きていてもしょうがないという気持ちが、少しだけ薄れていた。

午後に帰宅した私を、文鳥たちが、何やってたんだよという顔で出迎えてくれた。
水浴びするというから水をくんでやった。

足はかなりよくなった。明日には、殆ど問題なく歩ける。前回は1週間はまともに歩けなかったから、今回は軽症だった。
明日は、東京から友達が遊びに来てくれる。明日までに、私は元気になってるだろう。
私の病気は、5分単位、あるいは数十分単位で変化していく。
先が読めない。
だから意志の力だけを私は信じる。
信じなければ、途端に生きていく理由を失ってしまう。



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まだー 

笑えるネタ、思いついてない(泣) 人格交代するのは、なにかきっかけがあってなるもんなのかな。主治医の先生がよっぽど辛いことがあったんでしょうねって、言うということは。記憶がないから、わからないものなのかと思って。人格交代もきっかけとか、関係ないのかなと、素人判断してました。美鳥ちゃん、泣きたかったんだね、悲しかったんだね。我慢しないで、思いっきり泣いて吐き出しちゃうといいよ。

2008/06/20 18:01 | あおちん [ 編集 ]


 

こんにちは、美鳥さん。
コメントするのはお久しぶりですが、
いつも拝見しております。

無事、病院から帰ってこられて良かったです。
なんだか私までホッとしました。

お友達と素敵な時間を過ごせると良いですね。

そして美鳥さんのたたかいに
早く終止符が打たれますようにと。
それしか祈ることのできない私ですいません。
しょんぼり。

あと、別館ブログの方も拝見しています。
あのお写真は美鳥さんですか?
超せくしー!!!
ビックリしました。

世の中は何て不公平なんだ!じたばた。
私のばかコメントにお返事はいりませんので、
美鳥さんのセクシーさを分けてください…。

2008/06/21 00:45 | Muumipeikko [ 編集 ]


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2008/06/22 16:25 | [ 編集 ]


>>あおぞらさん 

あおちん 再びこんばんは。

>人格交代するのは、なにかきっかけがあってなるもんなのかな。

一度、はっきり自覚したのは、「パパとママだ」って声がしてから、ドーンと自分がずれたときのこと。そのときは、心許せる友人男性N氏と、女性Sさんがいた。そのときのことを思うと、年齢が関係あるのか性格が関係あるのか分からないけれど、心許せる男女を前にしたときが、あやと交代するときなんじゃないかとか考えてました。
この前のカウンセリングで葉っぱを数えていたのは、多分あやだけど、それは多分カウンセラーとの会話が辛くて私が自分にしがみついていられなかったからだと思う。
そう考えると、タイミングっていうのは、いまだ不明です。

>主治医の先生がよっぽど辛いことがあったんでしょうねって、言うということは。

主治医の先生が言ったのは、多分子供のときのことなのかなぁ。とにかく幼少期の話ばかりをしたがる先生なのです。そこにしか着眼していないというか、今の症状を改善するためには、ピンポイントで幼少期の私を何とかしようとしている感じ。

>美鳥ちゃん、泣きたかったんだね、悲しかったんだね。我慢しないで、思いっきり泣いて吐き出しちゃうといいよ。

コメント読んで、号泣した覚えがある。私は、普段泣かないように泣かないようにしてるらしく、それ以前に悲しいかどうか分からなかったりする。
コメント読んで、泣きたかったのか、と思ったら泣けた。

2008/06/27 20:27 | 美鳥 [ 編集 ]


>>Muumipeikkoさん 

むーみさん こんばんは!
お返事が遅れて、ごめんなさい。コメント、ありがとうございました。
久しぶりにコメント頂いて、すごくすごく嬉しかった。ありがとう!
ずっとブログを拝見してました。記事から色んな色んなことを感じ考えたのだけど、感情と言葉でいっぱいになって、いつもコメントを残さず、むーみさんの帰国の日になってしまいました。
遅くなったけれど、お帰りなさい。同じ大阪人、大阪弁で書かれるむーみさんの、おもろい言葉、悲しい言葉、苦しさの吐露、どれも私は読ませて頂いてます。

>無事、病院から帰ってこられて良かったです。
なんだか私までホッとしました。
お友達と素敵な時間を過ごせると良いですね。

ありがとう。オレオくんに会えないのが私も何だかさびしいです。アンドレさんが可愛がってくれてるのかな。うさぎ飼ってる方の中で、むーみさんのうさぎ記事は、ハイレベルにおもろいです。
今は、むーみさんの日常を読ませて頂いてます。
苦しそう。とにかく苦しそうで、少しでも1日でも1日のうち一時間でも、むーみさんも笑って楽しい時間を過ごせますように。心から祈っています。

>そして美鳥さんのたたかいに
早く終止符が打たれますようにと。
それしか祈ることのできない私ですいません。
しょんぼり。

しょんぼりせんといてぇありがとう!嬉しいです。
終止符はいつなのかな。いつでもいいやと思っています。今の私に出来ることがあれば、せめてここに書くことで誰かへのエールになれば、そんな気持ちで書いてます。
同じブロガーとして、症状は違っても、どんなときでもブログを続けてるむーみさんの姿が、何より励みです。ブログを始めても、やめてしまう人がたくさんいるから。それだけ、ずっと書いていくこと、自分の気持ちに向き合って誰かへ発信することは、簡単なことじゃないと私は知ってるから。
続けてくださってて、ありがとう。
どんなむーみさんも書いてくださって、ありがとう。

>あと、別館ブログの方も拝見しています。
あのお写真は美鳥さんですか?
超せくしー!!!
ビックリしました。

あの写真は私ですけど、超せくしーって、ありがとう。男友達に言わせると「あざとい」らしいですよ(笑)

>世の中は何て不公平なんだ!じたばた。
私のばかコメントにお返事はいりませんので、
美鳥さんのセクシーさを分けてください…。

簡単にお分けできます。リアル美鳥は、目力のない女なのです。先日、大阪観光した友達は私の目力への努力を知ってるものの、めいいっぱいメイク頑張った後の私に気づかず「今は何もしてないよね?」て素で言われちゃいましたヨ。せくしーじゃないっすよ。撮りかたが「あざとい」だけで御座います。
写真って、トリックですなぁ(笑)

生きてさえいれば勝ちだと思ってます。体がどうなっても、心だけは離さないでね。今までずっと読んできて、コメントできなかった今までの気持ち全部あわせたら、その一言です。生きてさえいれば、勝ちです。私もむーみさんも。
またブログに遊びに行きます。

2008/06/27 20:49 | 美鳥 [ 編集 ]


>>鍵コメS様 

Sさん こんにちは。鍵コメありがとう!
クリーンともくもくリピートですね。一時期ヘビースモーカーだったので、どんな感じか想像してみました。もくもくですな。

「お気になさらずに」と言ってくださったので、お言葉に甘えてお返事が遅くなりました。自分の調子でコメント欄開いたり閉じたりリピートで、どないしたいねんと自分にツッコむ日々です。コメント頂くと、やはりとてもとても嬉しい。

「分かる」という言葉について、同じように感じていた頃がありました。だから慎重に使うようにしている言葉のひとつです。「分かるもんか」「信じるもんか」という気持ちも私の中に今だ眠っているらしく、逆に「分かる」と思っても思われても、人と人の距離の危険区域に突入していくようで、他の言葉や概念を探したりしていました。

今は、あてずっぽうなのですが言葉の選出なんて最終的には形でしかないと思うようになり、共通言語を持っているとあてずっぽうに感じた方には、思いやりを欠かない範囲で出来るだけ思ったままにお伝えすることにしています。
けれど、仰るように同病です。散々痛い目にもあってきて、痛い目にもあわせてきて、とかく自分を制御するのが難しいと体感して生きてきたので、相手がいつでも「違うよ」と言えるような私で発言すること、「違うよ」と言われたときに「そうだったのね。ごめん」と謝ることを、念頭に置いてます。

言葉が固いですね~自分で書いておいて。
簡単に言うと「ざっくばらんにいこうぜ」らへんの感じです。楽しくて、思いやりを忘れない交流が大好きです。


あなたのブログを一番最初に拝見したときから、コメント欄やメールについて、テンプレートから、あなたの信条が見えるような気がして面白いな、と思ったのが最初でした。ボダなので、は理解できます。

「共感」と「投影」は近似していて、自分の調子次第で区別がつかなくなり、ご都合主義で解釈して失敗したりしますね。
「親密」と「依存」も、そっくりです。これまた自分の調子次第。だからといって、判断や関係性の行方を相手に委ねるにはリスキーな場合が多いと思います。最近感じるのですが、人との最適な距離感というものについて、最も悩み考えているのはボダではないかと私は思います。ボダを自覚した当事者の方が、最適な距離を保つ技術を最終的には確立できるのかもしれません。病気と戦うことで身につく意外な能力ではないかと思います。

本当に、ネットの海という表現がぴったりです。深みもあり浅瀬もあり、とにかく広い。広いねぇ。

こちらこそ、ネットの大海で袖触れ合えたことを、とてもとても有難く思っております。特にボーダーについて、自覚できないまま苦しんでいて、治療法も確立されていない今、当事者であるあなたや私が葛藤を綴ることは、大きな意味があると思っています。
とか書いたけど、とにかくあなたの口調がおもろい。味がある。何を読ませて頂いても、おもろいです。
最近あなたが書かれた小さな小説が、私は大好きです。金と精液の匂いがする街を歩いていても、まみれていても、街を歩く何人が感じ取っているのだろうかと思いました。素晴らしかったです。素晴らしくて、一度読んだだけで読んでいません。私の中で只今咀嚼中。味があります。ありがとうございます。

>がんがりましょーね!
極力死にたくないので…自分に殺されるんじゃないかと心配だ。

ううう・・・そうですな。がんがりましょー!「極力」てところが控え目で良いではないですか。程ほどにこんな感じでがんがれば良いのですよね。

一方的なコメントとは一切感じませんでした。記事とは全く関係ないお話や、人生を語ってくださる方など、バリエーション豊富で面白く拝見してます。

愚痴にツッコミですね。当方、大阪人ですのでツッコミは得意です。ツッコミは愛です。しかしあなたのブログファンでして、そこらへんでシャイになってしまうのですな。切れ味が悪くなるので、多分くそ真面目にコメントしてしまうかもしれませんが、ヘタレみとりだな、と解釈して頂ければ幸いです。

あなたも、どうぞお大事に。
お互い、弱音吐きつつ愚痴りつつ、数年後あたりに今よりちょっと強くなれてたらいいですね。

また是非、遊びに来てください。

2008/06/29 12:31 | 美鳥 [ 編集 ]


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プロフィール

美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

講演活動・ユーストリーム放送しています。
講演のご依頼ご相談は、当ブログメールフォームからお願い致します。

診断名の有無に関わらず、生き辛さを抱える方々と温かい繋がりを目指しています。ご感想ご意見など、お気軽にどうぞ。お待ちしています。

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