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2007/10/17 (Wed) 異常か正常か

パキシルを節約した挙句、切れてしまったからなのか、
これがセロトニン症候群なのか分からないが、
脳内がおかしい。
眩暈がする。眩暈といってもグルグルまわるやつじゃない。
数秒毎に気を失う、過去経験のある嫌な感覚。
加えて、パシパシと何か閃光のようなものが脳内で瞬いているような、
妙に冴えた感触もする。
けれど、ふらふらする。
最悪な気分だ。


数日、ろくに寝ていない。
睡眠時間を腐る程取っても、全て悪夢で消費されていて、
眠ってはいないようだ。
うなされた私が、知らない間に呻いたり喚いたり怒鳴ったりするので、
家族が慌てて起こしに来る。
更に眠れなくなる。
その悪循環の中、今日ついにダウンした。
さすがに、眠る事が嫌になった。
また布団に戻れば、続きを見るかもしれない。
色んなことを考える。
椅子に座っているのも辛くなって、床に倒れる。
母が、朝食の準備をしている。
相変わらず夜型の不規則な生活をしている引きこもりの弟も、
パソコンで何か動画を見てる音がする。

倒れている私に、母が声をかけた。
「そんなとこで倒れてたら他の人から見たら異常に見えるからやめて」
好きで倒れてるわけじゃない。
「・・・・他の人って誰?」
「他の人って・・・家族以外の誰か。入ってきて、見たら異常だと思われるから、布団で寝て」
早朝の5時だ。誰も来ない。
というか、家が散らかりすぎて、来客なんて10年近くない。
異常だと思っているのは母自身だ。
娘の心配をする前に、異常かどうかを気にしているのは母自身だ。
「布団で寝たら、また悪夢見るかもしれないから。
めちゃくちゃクラクラするし」
「そうかもしれんけど・・・床で寝たら夢見ないわけ?あ、眠りが浅いから見ないとか?」
馬鹿馬鹿しくて、返す言葉もない。
何なんだ?何なんだこの人は。
「異常って何?」
母は、突然の質問に詰まる。
「異常は・・・異常やん」
そうだね。異常は異常だね。正常の反意語。
「具合悪くて倒れてる娘を前に、異常とか正常とか言って、
何か解決するわけ?」
腹が立つと同時に脱力する。
すぐそばには、私より<異常>な弟がいる。
彼は半年洗っていない真っ黒な下着を履き、
半裸でパソコンに夜通し向かい、
囁き声での命令口調でのみ家族と会話し、
毎日数時間手を洗い、
新聞を一行一句逃さず毎日読まなければならない、
郵便物は全て届いた直後に確認せねばならない、
家族が触れるもの、
唾が飛んだと思われるもの(ほぼ全て)には触れられない、
椅子には一切座らず立ち続けている、等、
正常か異常かといわれれば完全に<異常>だ。
「私が異常なら、MKはもっと異常だと思うけど。
異常だから何なの?」
訊くと、母は面倒臭そうな顔をして黙っている。
多分、彼女の心には届かないだろうけれど、自分のために、口にする。
「娘が苦しんでるときに、人から見られたら困るなんて世間体
口にするなんて、すごいね」
母は、既に思考を完全に停止している。
「世間体じゃないよ。ただ、普通じゃないって言っただけじゃないの」
そう言ってから、最近の口癖、
「何? あー・・・もうややこしいからいいわ。
ややこしいこと、考えないから」
と言った。

娘が倒れてる理由も原因もすっ飛ばして、
世間から見て異常か正常かと考える時点で、
人として、親として終わっている。
と同時に、もっと最悪なことは人を傷つけたことを
<ややこしいからいい>で全て片付けてしまえる事だ。
最近、母が言った。
<人の気持ちとか考えると、ややこしいし面倒くさいから、
お母さん、そういうの考えるのやめにしたから>と言った。
聞いた当初は、冗談だろ、と思ったけれど、
以来、本当にそんな人間に成り下がってしまった。


それでも、ヘルパーの仕事をしていて、
精神障害者にもたくさん接していて、
彼らから母の評判はすこぶる良い。
彼らには、決して傷つけるような言葉を彼女は言わない。
徹底的に気を遣って、優しく、優しく、とても優しく優等生に接する。
家族以外には、非の打ちどころがないような母だ。


身近に激しい二面性を持った人間を持ち、
それが母だということに、私はいまだに動揺している。
誰もがそんな人間かもしれない、
誰も信じられない、
そんな面を見る位なら、誰とも近づきたくない、
他人を前にすると反射的にそう思って、近づけない。
その上、母は心を磨くことをやめた。
善い人間であろうと思わなくなった人間程、怖いものはない。


私は、面倒でも怖くても、考え続けたい。
人の気持ち、人の痛み、人と心を通わせること。
そんな、人生を愛するための手間を、
決して放棄したり惜しんだりしない。
私のことを少しでも考えてくれる人のために。
私に勇気を与えてくれる人のために。
何より、自分自身のために。

必死で生きていく中で
異常か正常かなんて
何て無意味な言葉だろう。




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美鳥(みとり)

Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

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