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2007/12/15 (Sat) 乾いた殻

いつもと違う様子の私に、どうした?とRが聞くので、
少し落ちてるだけだ、と言った。
Rは、それはだめだよ! そんなの駄目だよ!
心配になるから 
無理して俺と遊んでくれなくていいんだよ?と言った。


どうした?と訊くので、人を振ったのだと答えた。
Rは、そんなことで落ち込んでちゃ駄目だよ、
人を振るくらいの魅力的な人じゃなきゃね、といつもの調子で茶化して言った。
私は、とても虚ろに、そうだねと答えた。
それから、Rに訊いた。
振られることと振ること、どっちが多かった?どっちが辛い?
Rは、半々だし、どっちも辛いなぁ、と かみ締めるように言った。

そこで、話をやめた。
Rが、そんな話は駄目だと言ったのだ。
ミトリとの関係は、非日常、現実はそれぞれ勝手に悩めばいい、
俺も色々悩んでるけど、今はミトリのことしか考えないから、と言った。

その通りだと思った。
それでこそ、Rとの関係に意味がある。
一抹の寂しさは、不要な感傷だと分かっている。
いつの間にか私も、清濁あわせもつような大人になっていたらしい。


Rは、ミトリの気分が乗らないなら俺は嫌だ、と言ったけれど、
大丈夫大丈夫、楽しくぱーっとやろう、と
酔っ払いか馬鹿みたいなセリフを吐いて笑い飛ばし、Rに体を任せた。
私は、とてもじゃないけれど淫らな気持ちにはなれなかった。
でも、Rの調子に合わせて演技していたら、
そのうち何だか全てがどうでもよくなった。
Rに任せていたら、全然私の嗜好とは合わない。
でも、私はRの人柄と、意外に繊細な襞を持つ心が好きなので、
さほど無理なく楽しんだ。


いつものように、Rは色んな話をしてくれた。
Rは、話をするのが上手い。
メガネを一週間で二度買い替えるはめになった話、
徹夜の話、最近Rが病院を転々とした話、
互いの年齢の話、奥さんの話、
色んな話の、どれも面白くておかしくて、私は大笑いした。
Rも笑った。
私は、Rの笑い声が好きだ。
とてもおかしそうに笑うから、私まで幸せになる。


Rは、
そうやってミトリがコロコロ笑ってくれるから、俺楽しいよ、と言った。
かみさんとは、そんなに話が続かないからなぁ、と言った。
私は、自身の心の中をこっそり確かめたけれど、一切嫉妬はなかった。


二人の子供の話を、自分から彼に訊いた。
彼は、話してくれた。
子供のイタズラの話にも、彼らしく
子供にとってはきっと悪気はなくてただ楽しかったんだよ、
と目線が優しい。
彼の家族の話を聞くと私は、まるで自分が満たされるような気がした。
私には手に入らない幸せな家庭、家族、子供、夫。
まるで私が大好きな小説「真珠のカケラ」の主人公そのままじゃないか。
不倫しながら、相手の家族の幸せな様子を相手から聞いては、
自分のことのように幸せになる。
悲しくて、悲しくて、ただ悲しい生き方。


前回は、Rに救われたが、今回は駄目だ。
たくさん笑ったのに、体で遊び何度もいったのに、
私は全く乾いていて解離したまま戻って来ない。
ありがとう、とRがまた優しく優しく本当に感謝をこめて言ったから、
私も虚ろながら努力して、ありがとう、と返した。
Rは、気持ちがこもってない、と言った。
今日のミトリのありがとうは適当に言ってる、とすねた。
彼の鋭さには、ときどき驚かされる。


あの人から電話が、かかってきた。
私は、出なかった。
ショックで言葉も出ない。
そう彼がメールしてきたのは数時間前なのに、
私の気持ちも全く冷静にはなれていないのに、
感情に任せて電話してくる彼の性急さに、
Rと居心地のよい時間を過ごした後の私は嫌悪を感じた。
Rは、今まで女性にもててきただけあって、
さらりとしていて心得ている。
かといって、思いやりがないわけではない。


感情的な男性は、暴力を振るうことが多い。
安い昼ドラの安いシーンをそっくり真似たような、
馬鹿げた茶番に付き合わされることが多い。


今度は、何通もメールが来た。
夜中の2時過ぎなのに、構わず電話とメール。
読んだけど、内容を忘れてしまった。
何だか、私のことを愛して愛して、
どうにかなってしまうんじゃないかと思う位愛してたんだ、とか、
切ないとか、会いたいとか、きみを愛せてよかった、とか、
あと色んなことが、ドラマチックな言葉で書かれてあったと思う。
私の何をそこまで気に入ったのか、私には全く分からない。
自己陶酔型だと思う。
演出過剰な男性は嫌いだ。
粘着質なのも嫌だ。


それとも、恋愛とは常に陶酔しているものなのか。
乾いた私には、全く理解できない。
私は「あや」という人格と共に、とっくに死んでいるのだと思う。
今の私は、空っぽで人格がない。
愛らしく純粋で無邪気だったあやを殺したのは誰だ。



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Author:美鳥(みとり)
被虐待サバイバー。解離性同一性障害、うつ病、対人恐怖症ほか色々闘病中。境界性パーソナリティ障害寛解しました。毎日の光と影を綴ります。生育歴・来歴・病歴・活動はこちらをご覧下さい⇒<はじめに Profile>

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